「21世紀に吉田寮を活かす元寮生の会」の第10回総会が、10月24日に京都市左京区の京都大学楽友会館2階会議・講演室で開かれました。会場とオンラインの参加、委任状を合わせて会員の過半数に達し、総会は成立しました。
今回の総会をもって代表理事を退く奈倉さんから挨拶がありました。「最近の総会で、元寮生の会にも若い世代が加入しており、理事会も私たちの世代(1960年代の吉田寮生)が退いて幅広い世代の元寮生で構成するのが望ましいと考えてきた。本日の総会は、それが実現する大切な総会です。皆さまの引き続きのご協力をお願いします」という旨の挨拶があり、以降、議事に入りました。
まず、理事会の体制の変更について審議されました。理事会を幅広い世代の元寮生で構成する考えから喜友名正樹さん(2025年卒寮)を理事に選出する件が審議され、全会の承認を得て可決されました。続いて、代表理事を奈倉理事から冨岡理事(現・事務局長)に、事務局長を冨岡理事から稲庭理事(現・副代表理事、副代表理事は兼務続行)に交代する件が提案され、承認可決されました。その上で、元寮生の会の発足時から精力的に会の運営に尽力いただいた奈倉理事と広原理事が、本日をもって理事を辞任し、今後両氏は豊かな経験をもとに理事会や会全体への助言や支援をする立場に退かれることが発表されました。
続いて、元寮生の会のこの1年の活動報告、会計報告、会場に参加してくれた現役の吉田寮生からの吉田寮と京大を巡る現状の報告がありました。元寮生の会の正会員数はこの1年間も増加し、ちょうど120名となったことが報告されました。
会の活動内容としては、京大が毎年11月に実施する「ホームカミングデー」で情宣を行いました。連続公開学習会「吉田寮と京大学」は2月と4月の2回開催しました。また、京大当局が現棟の建て替えを4月に発表したことを受けて、6月17日に京大総長に宛てて建て替えの撤回を求める申し入れ書を提出しました。
現役の吉田寮生から、吉田寮と京大を巡る状況の説明がありました。京大は9月末で湊総長が退任し、10月から立川総長が後任に就任しています。湊総長が始めた「吉田寮跡地の活用方法に関するアンケート」について報告があり、アンケート期間の延長など、アンケートへの回答が少ないことが伺われる状況であること、吉田寮自治会は本部構内クスノキ前を中心に吉田寮自治会との対話の再開と現棟の保全活用を訴える情宣活動を展開しています。吉田寮の建て替えを決定したことに関する具体的な会議資料等の開示を教員らが求めましたが、この法人文書開示請求に対して、京大はほとんど全てを不開示とする決定を下し、これについて不服審査請求を行う準備を進めているとのことでした。また、本部構内の文学部東館の所管を文学部・文学研究科から本部に移管することに関係して、学生の活動の拠点のひとつである「文学部学生控室」の存続が危うくなっている状況が報告されました。
続いて、2027年度の活動方針が冨岡代表理事から提案され、承認されました。近日中に、立川新総長に宛てて現棟の保全活用と吉田寮自治会との話し合いの再開を求める申し入れ書を提出し、11月7日の京大ホームカミングデーにおける情宣活動を行います。また、12月5日に連続公開学習会を京都工繊大の中川理名誉教授を講師に招いて「なぜ京都に吉田寮が必要なのか」をテーマに開催します。年会費制の導入の検討など、組織運営の見直しについても引き続き検討を進めます。
最期に、7月に「吉田寮の建築文化財登録をめざす市民の会」が発足し、同会が「京都大学吉田寮旧棟(現棟・食堂棟)を『生きた建築文化財』として未来に継承することを求める請願書」への賛同の署名活動を行っていることが報告されました。
